作業小屋の建設

プロポリスの原料である原塊の買付けで何度も訪れていたブラジルミナスジェライス南西部。この地域にはプロポリスの原料として最良の起源植物といわれるアレクリンが豊富に自生しています。サンパウロからおよそ550km離れた小さな町の近くに2003年、土地を購入し養蜂園をスタートしました。海抜800m、広さ13アルケール(約39ヘクタール)の急ながけや土壌侵食による大穴もある、痩せた土地ですが原生林が広がり、野生の動物も豊富です。周りには交流の深い相談出来る養蜂家仲間も多く、250Km離れてはいますがミナスジェライスの州都・Belo HolizonteにはConapという養蜂家組合組織もあり、心強く、恵まれた環境です。 

役場で土地の購入の登記を完了したところ。嬉しくて職員の方と記念の1枚。

作業小屋の建設予定地をトラクターでならす様子。

           

*一日幾らの日雇い形式でトラクター所有者を呼び、作業をしてもらいます。養蜂園の整備には何度なく活躍していただきました。

土地をならし終え、広々となった作業小屋建築現場にて。

 

この頃は本当に体を休める木陰も少なく、厳しい環境でした。

基礎作りも全て作業員の手作業。10X30メートルという何もない養蜂園にしてはやや立派過ぎる規模の、気の遠くなるような作業小屋の建設がこうして始まりました。。。

少しずつ、少しずつ・・・ レンガも1つずつ・・・。 ブラジルは地震がない国なので、壁はレンガを積み、セメントで固め、ペンキを塗るだけです。

 

養蜂園のある町では、水道の整備されていない田舎の世帯向けに水道局が水を配達してくれます。作業小屋で水が使えるように、作業小屋の屋根より高くなる5メートルの高さのコンクリート台を手作業で作り、その上に5000リットルの貯水タンクを乗せる大仕事の様子。

作業小屋の壁がほぼ出来上がり、各部屋の入口のドアを取付け、社長自らドアにニス塗りをしているところ。他にもペンキ塗りや小屋の外に設けた菜園の手入れ・苗の植えつけなどと忙しく働きました。作業員の日当節約になった??

建築作業終盤、熱い日差しも気にならない涼しいポーチが完成。木の切り株をイスや植木台にし、木製のベンチを設置。ブラジル人はポーチに座るのが大好きです。お弁当を食べたり、午後の休憩にハーブティーを入れて手作りケーキと一緒にお茶をしたりと、ちょっと素敵な 憩いの場となりました。

電気のない山の中で、手作業で建設を始めて1年半。やっと屋根がつき、部屋が完成し、ガスボンベで料理出来るガスコンロと水が使える台所が完成し、涼しいベランダ、庭、作業小屋兼寝泊りに快適な空間が完成。待望の電気が来るまでは今しばらく時間を要しましたが・・。
           

電気がキタ~!!!! *:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
2006年5月‐農園での電気無し生活に終止符が!!次なる野望だった冷蔵庫も持ち込み、更に快適に。今まで使えなかった電動ドリル・のこぎり、カンナ(砂糖キビ)絞り機が使えるようになり、作業効率がぐんとUpしました!

 

後は養蜂園の巣箱の様子をWEB配信出来るよう、電話・インターネット回線がくれば文句なしです。が、5年前は通じなかった携帯電話が養蜂園内でも通じるようになったことは驚きです。電波があることがミツバチのためにいいのかどうかは悩みどころです・・・。 


2013年、養蜂園の土地購入10年目を迎えました。思い起こせば従業員に仕事をサボられたり、お金をごまかされたり、天候に恵まれずにプロポリスの収穫が安定しなかったりと、大変な10年間でした。

作業小屋の天井をリフォーム(2013年4月)
作業小屋の天井をリフォーム(2013年4月)
木が生い茂り、ちょうど良い木陰ができました!
木が生い茂り、ちょうど良い木陰ができました!